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源氏物語の真実 平成23年2月26日(金)梅田  発表者:トキさん

古典には、現代人にも学ぶべきことが諸々あり、

 今日は、「源氏物語」についてみていく。

 

 源氏物語は、世界最古の長編小説、

 

 作者の紫式部は、日本人で初めてユネスコの

 世界偉人に登録された人。

 

 この作品をすべて得痛くし、海外に紹介した人は2人、

 

 アーサー・ウェイリー氏と、

 

 エドワード・サイデンステッカー氏。

 

 アーサー・ウェイリー氏 ・・・

 

 誤訳が多いものの、散文詩のような美しい英文で有名。

 

 エドワード・サイデンステッカー氏 ・・・

 

 「源氏物語」は単なる恋愛小説ではない、

  その本質を伝えねば・・・

 

 ということで、A・ウェイリー氏の50年後に翻訳出版。

 

 源氏物語の一帖目。桐壺の巻。

 

 

 いつの時代であったか、たくさんいる妃たちの中で、

 身分はあまり高くないのに、天皇の愛情を独り占めしてい

た女性がいた ・・・ ところから始まる。

 

 周囲の嫉妬に苦しめられる中、

 

 光り輝く玉のような男の子を産む。

 

 のちの光源氏である。

 

 当時の読者は、このような女性なら、この後は幸せに

 なって・・・ と思い描いたはずだが、

 

 その期待は裏切られる。

 

 御子3才の時、この女性は苦しみながらなくなる。

 

 これは当時として衝撃的なことだった。

 

 老病死で苦しむ様は描かない、というのが

 物語の常識だったから。

 

 ではなぜ作者は、そのようなことをしたのか。

 

 作中に答がある。

 

 作者は成人した主人公、光源氏に「物語は人間のまことを

 語るものでは・・・」と語らせているのだ。

 

 老病死で苦しむのは、人間の現実でしょう、

 

 というわけである。

 

 現実を見つめずして幸せになる、ということはない。

 

 源氏物語は、この後54帖にわたって

 

 あらゆる生きざまを描きながら幸せを探していく。

 

 この作品、古典に少しでも関心を持って頂けたら

 幸いである。

 

 

 【こぼれ話】

 

 E・サイデンステッカー氏のことを調べていた時の

 ことです。

 

 氏が、日本文学は生涯をかけるに値する、

 と確信したのが、敗戦まもない

 長崎佐世保の焼け野原で、

 

 汗水流してもくもくと働く人々の姿を見た時だった、と

 語っていたのを知りました。

 

 りっぱな人は 何か?!やはり違う、と感じましたね。

<参加者の声>

 

◆めちゃくちゃお話が面白くて、ひきこまれてしまいました。

 源氏物語を読んでみたいと思いました!!


◆人間の心の動きに着目したいと思いました。

 

◆古典の面白さが伝わってきました。

 

◆話が聞けて良かったです。古典は苦手でしたけど、面白く聞けました。

 

◆話し方が素敵です。

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