「結果よりも過程が大事」という言葉を聞いた事がある人は多いと思います。
同時に「結果よければすべてよし」という言葉もあります。
「結果」を重視するか、それとも「過程」を重視するかということですが、
□みなさんはどっちの言葉に共感を持てますか?
結果よりも過程が大事 → 6割
結果良ければ全てよし → 4割
半分よりも少し多い人が、過程が大事だという意見ですね。
では、こんな場合はどうか?
□あなたが営業の仕事をしている人だとします。同僚にAさんとBさんがいます。
・Aさんは、飛び込み営業で1件目に大きな契約を取り付け、あとは喫茶店で
時間をつぶして、1ヶ月が終わった。
・Bさんは、毎日毎日営業に回っても契約が取れず、100件まわったのに、
1件の契約も取れなかった。
同僚として、どちらの人に好感が持てるか、一緒に仕事をしたいと思うか。
Aさん → 9割
Bさん → 1割
この場合は、結果よりも過程が大事と思う人が多い。
□では、こんな場合はどうか
あなたは会社の社長です。経営が厳しく誰かをリストラしなければならない
営業のAさんとBさんどちらを解雇するか
・Aさんは、よく営業をサボって喫茶店で油を売っている
けれども、契約は取ってくる
・Bさんは、真面目で、毎日何件も飛び込み営業をする
けれども、契約は1件も取ってこない
Aさん → 1割
Bさん → 9割
この場合は、過程よりも結果が大事という人が多い
立場が変われば、がらっと変わってしまう
□では、この場合は? 大学入試で、志望校を受験したA君とB君
・A君は、ほとんど勉強していなかったが、直前で行った予備校の集中講義で
出た予想問題が的中し、合格
・B君は、1年間ずっと勉強をしていたが、苦労の甲斐なく不合格だった
どちらがいいと思うか。
A君 → 4割
B君 → 6割
少しB君の方が多い。過程が大事と思う人が多い
たまたま合格した人の場合、その時は良くても後で苦労する、
また楽して結果を得ようと考えるようになる
努力して不合格だったとしても来年もっといい大学に入れる、また浪人時代に
得られる事もある
□結果と過程、どちらが大事と思うか、立場によって変わる
また、どの時点をもって結果と受け止めるかによっても違う
大学合格は、結果とも言えるが、人生というスパンで見ると過程になる
そう思うと、人生の結果はどこか
いろいろな事があるが、人生で見ると過程
人生の結果は死んでいくということ
どんな心で人生を終えるかが大事
「人は棺覆いて、後定まる」
棺桶のふたが閉まった時に、その人の価値が決まると言われる
それを考えた時に、何をなすべき事か見えてくる
パスカルの思索集「パンセ」の中に、このような一節がある
もし人がその生涯の1週間をささげるべきであるならば、
100年をささげるべきである。
もし人が1週間ささげるべきであるならば、
全生涯をささげるべきである。(パンセ)
残りわずかと思えば一日を大事にしようと思うし、本当に悔いない人生を
送る事ができるのでは★
<こぼれ話>
結果よりも過程が大事とよく言われますが、実際の社会では、結果ばかりが問題
にされる風潮があるように感じます。
しかし、結果と思っている事も長い目でみると過程であると知ってもらう事で、
自分にとって大切なものは何か見つめる機会にしてもらえればと思って発表させ
てもらいました。
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